明日の話は、明日しよう

今を生きるのに精一杯

No.3 オタク、フットサルに行く

こんばんは。最近生活リズムがズタボロなユグです。

「今年のことは今年のうちに」なんて言いますし、予定してる記事くらいは年内に仕留めたいのですがかなり厳しそうですね。どうしてこうなった。責任者はどこか。

ということで今回は先日(これもまあ一ヶ月ほど前の出来事なのですが)フットサルに行って来たのでそのあらましをつらつら書いていこうかなと。

果たしてインドアクソオタクがフットサルに行くとどうなるのか。お楽しみください。

 

布団でうつらうつらしながらTwitterを見ていると突然画面が切り替わった。

LINE電話の画面。そこに表示されてたのは中学の同級生、Sの名前だった。

Sは僕の所属していたテニス部の部長で在り、僕より偏差値の高い高校・大学に行き、地元の友達何人組かで僕の働いてるコンビニに来る―こんな感じの奴である。

要は人はいいんだけど、僕は何となく苦手。教室の空気とか、僕の性格とかで育まれてしまった劣等感。そんなものである。

おっと脱線。まあそんなSから電話がかかってくるなんて微塵も思っていなかったから、布団から飛び出しそのまま正座をして深呼吸をしてから電話を受ける。

僕「もしもし」

S「ユグ、今度の土曜なんだけどさ、フットサルに来れない?」

僕「は?」

フットサルってそもそもなんだっけ。サッカーの小さい版みたいなやつだっけ。てかそんなしょーもない用なら電話じゃなくて良くね。正座した俺の気持ちにもなってくれよ。

S「どう、来れる?」

僕「何時から」

S「19:00」

金曜夜勤が26:00に終わる。半日寝ても余裕で間に合う時間だ。

僕「てかなんでそもそも俺なんかに」

S「マジで人数が足りない」

なるほど。

僕「俺みたいなオタクを呼ばないと人数が足りないとは相当ヤバいねえ」

S「う、うん」

スベった。まあでも、テニス部の部長がこんな下っ端陰キャオタクを頼ってくるなんて珍しい。その事実でなんとなく、行ってみても良いかなと思えた。ちょろい人間だ。

それにまあガチガチのスポーツじゃなくて軽い運動なら、このオタク身体にもちょうどいいんじゃないか。

僕「いいよ」

S「よっしゃマジで助かる」

まあその後「誰々が来る」だの「車出すからその辺の心配はいらない」だの「あとでグループ招待するから見てほしい」とかと言われ、明るい口調で電話を切られた。

まあなんとかなるだろう。そう思って招待されたグループのメンバーを覗く。

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(説明不要だろうが、一番上が僕)

おいおいおい。浮きすぎやしないか。2年前何となく設定したアイコンそのままにしてたのが仇になった。こういうの中々変えられない性格なのをマジで恨んだ。てかこんな記事書いてる時間があるならアイコン探せよ。

というか何。周りどうなってんだよ。アイコンもそうだけど何が「♪夢-GReeeeN」だよ。若すぎるだろ。こちとら「エモ」やぞ。

「行きたくねえなあ」

ちょっと人助けでもするか、と思った矢先にこれである。適当な人間だ。

そうは言えどチキンでビビりな僕は、結局当日までSに連絡を入れることは無かったのだけど。

 

いざ当日。定刻通りにSが親から借りたという迎えの車が来た。

Sの車には僕以外にも同じテニス部だったK(中学トップクラスの成績で某W大学の付属高校に合格しそのまま内部進学したらしい)、同じ高校に通っていたM(親同士は仲が良いが子供同士はそうでもないという)が乗っていた。他のイケイケな面子と僕をいきなり鉢合わせないようにSが配慮してくれたのだろう。

とは言えど成人式以降顔を合わせなかった面子で会話が弾むことは無く、なんだかちぐはぐな会話がポツポツと出るだけに過ぎなかった。

車窓から見える景色が国道沿いから、どんどん薄暗くなっていく。田舎特有の土地だけはある、というアレだろう。コートが見えてきた。

これ埋め込んだけど「サイトの説明」ってだけ出るのめっちゃ面白いですね。仮にもモヤさまの所沢回で紹介されてたのにそんなんでいいのか。

まあそんな無粋なツッコミがしたいわけではない。他メンバーが集まりなんとなーく顔合わせをしていく。全然名前と顔が一致しない。顔すら見覚えがない奴もいる。てか失礼だけど皆ガラ悪くないか。それとも僕がオタクすぎるだけなのか。君らみたいなのをマイルドヤンキーって言うんじゃないっけ、出席してない社会学のレジュメでそんなの見たよ。

S「小学生の頃転校してて今こっちに戻ってきてる奴がいるんだよね」

僕(中学の頃こちらに越してきた人)「なるほど?」

そんなこと言われたらもう誰が誰だかわからない。ある程度自信があった奴の顔もあやふやになっていく。Sを全面的に頼りにしていくしかなくなった瞬間だった。

さあいよいよコートを目の前にしてフットサルをするぞ、とその前に衝撃が走る。

なんで皆着替えてるんだ。スパイクとか履いてる人多すぎませんかね。どの家庭にもサッカー用スパイクがあるわけないでしょ。台所掃除の特集に「どの家庭にもある!重曹を使っていきます!」って言うのとは訳が違うと思うんですけど。

S「説明してなかった俺が悪かったわ、スパイクは借りられるらしいから借りようぜ」

僕「はあ」

そんなSに促されるままコート代(2000円弱だった記憶)に加えレンタルシューズ代を払って今度こそフットサルが始まったのだった―

 

2時間繰り広げられたフットサルはそれはもう壮絶なものだった。

走る。走る。また走る。家から駅まで走っただけで息を枯れ枯れにするオタクにはキツすぎる。

「フットサルってそもそもなんだっけ。サッカーの小さい版みたいなやつだっけ。」とかほざいてた布団の中の自分をぶん殴りたい。

3点先取でチーム変え&休憩の筈なのにコートを外れて休憩しているのは僕だけである。皆コートでボールを触っているのだ。元気すぎるだろ。

いざコートに戻ってもボールが手に入らない。それっぽいマークしかできない。手に入ってもパスの出し先が分からない。酷い有様だ。

そんなオタクとは真逆で必死にボールを貰いたがって前線に出ているS。シュートこそ決まらなくとも、周りが「決めろよー」なり「いいぞいいぞー」なりの声を貰っている。

 

S「ユグも前に出てボール貰えばいいのに、その方が面白いよ」

僕「いや、いいよ」

いいよ、と言う台詞はすぐ出た。

なんでってさっきからミスパスしか出してないし、仮にボールを手にしてもシュートまで持ち込めないだろうし、周りは盛り上がっちゃくれない。

Sは単純に僕に楽しんでほしいんだろう。でも僕は人間としての根っこからの差を感じてしまった。そんな感情が沸いて出る自分が嫌だった。

なんだかなあ。

S「次の試合で最後だし、頑張ろうぜ」

僕「そうだねえ」

 

まあそんなこんなで大した活躍もせず2時間走り回ったフットサルが終わった。帰りはSの車とは違う車に乗って帰ることになった。どうやら割と遠回りして僕を迎えに来てくれてたらしい。

帰りの車は僕以外の面子はガヤガヤと喋る中、カーステレオからGReeeeNなんかが流れていた。

今日来なかった奴の話、今してる仕事なりバイトなりの話、彼女の話とか、他にも色々。さっきのフットサルコートは広く全員がフットサルという一つの目的だけで動いてたものの、この車は狭く各々が話したい話を話している。色々混ざり合いすぎて、異空間になっていた。

思わず寝たふりをしていた。同級生のはずなのに自分の住んでいる世界とは遠すぎて聞いていられなかったから。

 

名前も思い出せない顔に「またやろうぜ」なんて言う建前を受け取って、家の前で降ろしてもらう。

すぐにでも布団にダイブしたくてドアノブに手をかけるが、「腹減ったなあ」という感情が過った。

運動前に重いモノを食べるのは如何なものかと思って大して食べて無かったんだった。

家の近くにあるチェーンのラーメン屋にでも行こう。中華そばと、餃子と、それからレモンサワー。安かろうとこんな日には体に染みて美味しいに違いない。

うるさく鳴るLINEの通知を切って、僕はふらふらと自分の世界へと向かって歩き始めたのだった。

 

すいません。思ったよりだらだらと長くまとまりのない文章になってしまいました。反省。

ネガティヴオタクがスクールカースト上位の行事に参加したらなかなか劣等感を感じてしまった、という話でした。

まあ僕はオタ活好きだしそんな人生もこれはこれで楽しいんだけどね!めいっぱい楽しまないと損ですよ。というかそう思わないとやってらんないしね。

そんなこんなで今年のブログ更新はこれでおしまいになりそうです。まあ自分を見つめ直す感じの記事だったし〆にはまあまあアリじゃない?

それでは皆様、良いお年を!