明日の話は、明日しよう

今を生きるのに精一杯

No.9 無人島CD10枚生活

どうもおはこんばんにちは。ユグです。

もう遡りたくないレベルで久しぶりの記事です。

本当は小説を書く予定だったのですが、あまりに、あまりにつらい。わからない。少しはある気がした才能・センスを何処かに置いてきてしまった。もうだめだぁ……ということでブログならまあ何とかなるだろうという安直な考えです。すごい。

ということで早速記事の方に移る前に趣旨説明。

音楽雑誌・記事のインタビューにありがちな「今までの人生を変えたCDは?」みたいなアレ。無人島に投げ出されてもCDだけは要求出来る、そんなワケの分からない事態に巻き込まれた僕が選ぶ10枚は果たして何になるのか、そしてそれをこのブログでどう勧めるのか、というお話です。皆もこれで邦ロックの入り口に興味を持ったり、逆張りして他ジャンルで10枚考えてみたり、「は?そのアーティストでそれ選ぶのにわかか???」と僕をタコ殴りにしたりして楽しんでもらえたらなと思います。

本当は「にわか音オタクが選ぶ! 勝手に名盤(任意のアーティスト編)」みたいなシリーズ記事をやりたかったのですが、いきなり好きなアーティストを1組1組熱量を持って取り掛かれないな~、とも思ったのでその足掛かりにもなってます。

それでは早速行ってみよ~!MVがある曲はリンクを貼ってるので是非聞いてみてね。

 

1.サカナクション/kikUUiki

kikUUiki

kikUUiki

 

サカナクションの好きなアルバム選べ」って言って悩む人間信用できません?僕はできる。

という訳でまず1枚目はこれ。サカナクションと言われると、今でこそ新宝島がバーンと思いつくだろうけど、やっぱり過去を振り返るとすんごいアルバムが多い。

そのMVの圧倒的な演出で一度見たら忘れない「アルクアラウンド」、彼等らしからぬギターが唸る「Klee」、男女ボーカルの掛け合いでインパクトの強い「表参道26時」、など喋りたい曲は数あれど、そんな収録曲の全ては最終曲の「目が明く藍色」の為にあると言っても過言じゃない。ってくらい「目が明く藍色」のインパクトが強い。もうアルバム通しで聞き終わったころにはおなかいっぱい。

サカナクションのアルバムは曲順も滅茶苦茶考えられていてどれも完成度が高いんだけど、アルバム1枚での破壊力はkikUUikiが1番高いと思う(単曲の破壊力はDocumentaLyが高いと思ってる)。サカナクション、魚図鑑で済ませるのはもったいないぞ。

 

2.ASIAN KUNG-FU GENERATION/ワールド ワールド ワールド

ワールド ワールド ワールド

ワールド ワールド ワールド

 

こいついっつもアジカンはワワワって言ってんな。

1曲目が実質インストの「ワールド ワールド ワールド」なので「BLEACHのOPはオシャレ」でお馴染みの「アフターダーク」で始まり、けだるくもロックンロールなイメージの「或る街の群青」を経て「大声で叫べばロックンロールなんだろう? そんなクソみたいな話ならもう沢山だよ」と歌う「新しい世界」で終わるという構成がとにかく洒落てて聞きやすい1枚。勿論その合間に挟まれてる「ライカ」や「ナイトダイビング」なんかも洒落てて好きなんです。

アジカンは初期と最近で曲の雰囲気が違いすぎるバンド(まあそんなことを言ってしまえばどのバンドもあてはまるけど)で、初期はメロディが衝動的な青臭いロック、最近は歌詞に皮肉を交えたロック、と凄く両極端になってますが、ワワワはその間を行ってると思うんですよね。これから聞けばどっちのアジカンも好きになれそう。

ワワワからあぶれた曲がミニアルバム「未だ見ぬ明日に」に収録されているので、ワワワが気に入ったら是非聞いてみてね。

 

3.androp/period

period(通常盤)

period(通常盤)

 

androp、BUMPの次に出会ったバンドで付き合いが長いんです。これは迷わなかった。

初期は「Bell」「Bright Siren」等のMVのインパクトで戦ってたバンド(もちろん曲も良い)、andropの6枚目のアルバム。andropのアルバム(1~6枚目)はバンドの頭文字からアルバムの名前を取っていたのですが、「period」と銘打っただけあって曲も粒ぞろいです。

ポップなナンバーの「Voice」「One」。捻くれたEDM調ナンバーの「RDM」、攻撃的なロックナンバーの「Lit」や「Sensei」と1枚のアルバムで色々な側面が楽しめると思います。

 

4.GOOD ON THE REEL/マリヴロンの四季

マリヴロンの四季

マリヴロンの四季

 

以前も当ブログで紹介した気がする。

今日という1日、少しでも良いことがあったら聞きたい「素晴らしき今日の始まり」、ストレートなロックナンバー(このバンドにしては珍しい)で「人は好きだけど嫌い」な私の葛藤を歌う「ユリイカ」が特に好き。

割と女々しめな曲・アルバムが目立つこのバンドでこれを選ぶ僕は捻くれてるなあと思うけど、好きなもんは好きだからしょうがないね。ミニアルバムだから朝の準備時間とかにちゃっと聞けるとこも好き。

 

5.フジファブリック/TEENAGER

TEENAGER

TEENAGER

 

フジファブリック、はじめに出会ったのがベスト盤でそれはもう擦り切れるように聞いたんですけど、さてそれからどのアルバムを選ぼうかとなった時に悩みに悩んだけどこれ。比較的わかりやすい奴を。

説明不要の名曲「若者のすべて」に対してフシギでアヤシゲなシングル曲の「Surfer King」「パッション・フルーツ」が共存する。すごい。

「記念写真」や「星降る夜になったら」も明るい曲の筈なのに何処かフシギさを感じるし、「Chocolate Panic」なんかはもうアヤシサ満載だ。

でも一回聞いたら「何だろうアレ……」とじわじわリピートして聞きたくなるのが志村正彦の凄さだなあと。彼が生きてる時にこのバンドに出会いたかったよ。

 

6.ヒトリエ/IKI

IKI(通常盤)

IKI(通常盤)

 

VOCALOID界隈に「早口捲し立てロック」を植え付けた張本人wowaka率いるニコニコ発最強バンド。前にもこのくだり言ったね。

このヒトリエってバンドが新しく「息」をした(≒生まれ変わった)のがこのアルバムだと思ってて、リード曲の「リトルクライベイビー」からそれはもう一目瞭然。

もちろん「KOTONOHA」や「ハグレノカラー」みたいな曲は今までらしさも残しつつ、息をゆっくり吐きだすように綴る「極夜灯」や「目眩」からはwowakaの魂そのもののようなものまで感じる。イヤホントに。

ビシバシと攻めの姿勢だった今までのアルバムとは明らかに違う変化球のようなアルバムだけど、聞きごたえはバンド随一のアルバムだと思っています。

ホントは「ai/SOlate」を選ぼうとしたけど初回限定のLiveCD含めての価値な気がしてうーん。滅茶苦茶いいアルバムだけども!

 

7.amazarashi/夕日信仰ヒガシズム

夕日信仰ヒガシズム

夕日信仰ヒガシズム

 

僕の人生を揺さぶったバンド、amazarashi。どのアルバムも1枚1枚作品としての完成度が高くてどれを選ぶか悩んだけど、これ。

宮沢賢治銀河鉄道の夜をモチーフにした「スターライト」、それでも、と言いたくなるような勇気をくれる「もう一度」なんかは聞きやすいけれども、ダークで目を覆いたくなるような「穴を掘っている」みたいな曲も収録されている。

もちろんMVがない「ヒガシズム」や「ヨクト」も彼ららしい曲だけども、個人的にamazarashiのアルバムはポエトリー曲こそ魅力的だと思っていて、「だからと言って惰性ではなくて 言わざるをえない言葉について」と叫ぶように歌う「後期衝動」が本当にカッコよくてなんならアルバムの中で1番好きかもしれない。ポエトリー曲はアルバムだけど「僕は盗む」なんかも好き。

このアルバムの最終曲もamazarashi他アルバムの例にもれずあたたかみのある曲「それはまた別のお話」になっていて、聞き終わるころには少し救われるような感覚に陥ると思います。

 

8.andymori/革命

革命

革命

 

andymoriも滅茶苦茶に悩んだ。今はこのアルバムを選ぶけどまた別の年にやったら1stや2ndなんかを選びそう。

「100回 1000回 10000回叫んだって 伝わらない 届かない想いは 100日 1000日 10000日たった後で きっと誰かの心に風を吹かせるんだ」と歌う表題曲の「革命」、明るいカントリーナンバーなのに人間の醜いところを歌うような「Sunrise&Sunset」

1st,2ndのような爆発するような演奏にバーッと吐き出すリリックではなく、聞かせる演奏に、何処か仄暗く、でも染みていくようなリリックの曲が多く「ダンス」や「Peace」はこのアルバムのandymoriならではの曲でとても好きです。

 

9.Lyu:Lyu/ディストーテッド・アガペーの世界

いやなんでDVDやねんって言われそうだけど配信サイトでCD版が配信されてるからそれでお願いします!!!

このアルバムは何と言っても「生まれて初めて 貴方たちの為に曲が作りたいと思って作った曲です」とVoのコヤマ氏が間奏中に告げる「ディストーテッド・アガペー」が一番でしょう。というかアルバム収録という意味ではこれにしか収録されてない。

LIVEならではの「『そろそろさいい加減 ドアを開けなきゃ』ってね うるせえな分かってる その程度の事」と叫ぶ「カッターナイフと冷たい夜」もとてもレアで魅力的です。

曲はLyu:Lyu後期の「君と僕と世界の心的ジスキネジア」と「GLORIA QUALIA」を中心に演奏されてるのもあって、音源と遜色ない歌唱力も魅力的。Lyu:Lyuの集大成が詰まっているアルバムで間違いない。CIVILIANに改名後の「eve」とも悩んだのですがやっぱりこちら。

 

 10.BUMP OF CHICKEN/RAY

 散々紹介しといて最後これかよ~ってバッシング受けそう……。

でも、それでも、このバンド世界に足を踏み入れるきっかけはBUMP OF CHICKENだし、初めて行ったライブは「WILLPOLIS 2014 FINAL」だし、初めて聞いた「COSMONAUT」から散々待ち続けた次のアルバムはこの「RAY」なのだ。これより前のアルバムは勿論何度も何度も聞いたけれど、一番思い入れが深いアルバムはこれ。

ライブでもお馴染みになった「ray」は誰もがノリやすい曲だし、

「楽しい方がずっといいよ ごまかして笑っていくよ」「○×△どれかなんて 皆と比べてどうかなんて 確かめる間も無い程 生きるのは最高だ」

なんて恐らく藤原基央にしか書けない歌詞。

この1曲を中核としてシングル曲はなんと全タイアップという豪華さ。

ただアルバム曲も「嫌いな世界と一緒に 自分まで嫌わないように」と歌う「ラストワン」、皆でシンガロングしたくなるような「white note」など……シングル曲に負けてないような粒ぞろいの名曲たちばかり。

BUMPの初期アルバムと比べて近年は演奏に同期が増えてきて壮大になる一方だけど「藤原基央の言いたいこと」は何にも変わってないように僕は思います。時代に合わせて歌詞は深みを増してそれに合わせるようにメロディーも進化していってて。BUMP OF CHICKEN、ずっと好きでいたいなあ。

因みにアルバム選ぶとして「orbital period」と悩みました。「orbital period」は凄くアルバム全体が優しくゆったりとしたイメージが付いてて、前向きでビカビカと光るような「RAY」とは真逆のイメージ。勿論どっちも好きだけど、気分によって使い分けならぬ聞き分けするアルバムだなあといった感想。今回は思い入れ的な意味で「RAY」を選んだけどね。

 

おわりに

いやー選んだ選んだ。全部男性ボーカルバンドだ。凄い。自分を作ったものが偏り過ぎている。Twitterハッシュタグで「好きな曲~」とかはありがちだけどアルバムってなかなかないよね。そもそも140字で収まるか怪しいし、音楽の消費がYouTubeなり聞き放題の配信サービスなりで容易になったからこそアルバム単位で曲を聞く人も物好きだろうしね。あと僕のコンテンツ力が死に過ぎていてハッシュタグやれない。

久しぶりにだらっと文章を書いたけど、音楽のことならまあ話し言葉感覚でさらさら書けて楽でした。

もちろん次は未定です。ちゃんと何か書ける人間に戻りたいですね。それではまた。