明日の話は、明日しよう

今を生きるのに精一杯

No.19 2019に買った漫画を2020に振り返ったっていいじゃないか

新年あけましておめでとうございます。ユグです。本年もよろしくお願いいたします。当ブログは不定期更新なのでだらりと見守っていただけると幸いです。

ということで新年一発目の記事はタイトル通り、「昨年買った漫画を振り返る」といったテーマでやっていきます。新年早々昨年の話をするってスタートとしてどうなんだ。これで良いのか。

思えば昨年は、学生だったり無職だったり底辺会社員だったりと慌ただしかったのですが、その合間に人生で一番漫画買ったのでは?ってくらい漫画買ってました。この年になるまであんまり漫画/アニメに触れて無かったんですけどね。資金的な都合とかオタク度の上昇とか色々感じます。あとシャドウバースの相手ターン暇だからその合間に読みやすいんですよね。

 

今回紹介するものは

・あくまで昨年「買った」もの(そのため中古を含む)

・続きものはシリーズ全体に触れる

というルールでやっていきます。それではやっていきまっしょい。

 

 

石川香織/ロッキンユ―!!!

ロッキンユー!!! 1 (ジャンプコミックス)

ロッキンユー!!! 1 (ジャンプコミックス)

 

1話はコレ!Twitterでバズってるとこういう紹介楽でいいですね。

ジャンプ+で連載されていた漫画なのですが、昨年6月にでた4巻が打ち切りエンドを迎えてしまったこの作品。

この作品の魅力は兎に角「ロックに出会った時の衝撃」に尽きます。1話で描かれるNUMBER GIRLの「透明少女」から始まり、見開き1ページ(かそれ以上)に描かれる音楽は、「これだ!」と思えるような音楽に出会った時のあの衝撃。それを100%絵で表せてると思います。それだけの熱量を持ってる。

作中やタイトルとして扱われる音楽は00年台ロックが中心ですが、その合間にボーカロイド曲なんかも挟まれてて、そのごった煮感は音のオタク的にご満悦です。

とはいえ只管音楽オタクする漫画、と言う訳ではなくバンドを通じて成長していく男子学生、青春漫画お約束の王道ストーリー。自分の好きなものに素直になれない。認められたい。とかとか。葛藤してぶつかってその先にまた迷いがあってっていう、あの感じ。

音楽が好き!王道青春漫画が好きって人にはぜひ触れてほしいなあ。打ち切りにはなったけど作者が同人で続きをリリースしてるのでそちらもチェックだ!

 

 

・はまじあき/ぼっち・ざ・ろっく!

ぼっち・ざ・ろっく! 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

ぼっち・ざ・ろっく! 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

 

音楽漫画つながりということでこちら。きらら・音楽漫画……「けいおん!」……?ってなるけど全然方向性違うはず。「けいおん!」履修してないので分かんないんです。

タイトルにもある通り主人公の後藤ひとりはとにかく「ぼっち」。それもマジモン(顔が凄いことになる、思考方向が後ろ向きすぎる)。「断る勇気があるならコミュ障してない」って台詞が出てくるんですけど、マジモンのコミュ障のそれですよね。笑っちゃった。

そんなぼっちちゃんは動画サイトにギターのカバー動画を上げ続けてる「ギターヒーロー」(売れ線の曲は対応できるように練習している、ただし青春コンプレックスを刺激する曲はNG……売れ線の曲は青春コンプレックス刺激するものばっかりじゃないか……?)。なりゆきから伊地知虹夏率いる「結束バンド」に加入することに。

ただ動画サイトではイキってても、ぼっちゆえ人と合わせることが出来ないミジンコ以下のぼっちちゃん!そんなぼっちちゃんの明日はどっちだ!?

そんな感じの漫画です。きららでありながらトンデモない陰キャ主人公、そして「陰キャならロックをやれ!」という熱いキャッチコピー。そのあたりのギャップが面白い作品になっていると思います。

ここからは余談ですが、扉絵は実在するMVのオマージュになってたりしてます。オタクはニヤニヤ出来るはず。僕は曲はそれなりに分かったけどMVまでは分かんなくて悔しかった。

あと「結束バンド」のメンバーの苗字はアジカンのメンバーから取ってるんですよね。読後に「ファンクラブ」とか聞きたくなるのは……俺だけだろうなあ。

 

 

篤見唯子/スロウスタート

スロウスタート 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

スロウスタート 1巻 (まんがタイムKRコミックス)

 

「新しい季節」「新しい街」「新しい学校」「新しい制服」「新しくない」「私」

きらら漫画とは思えない1話1ページのこのフレーズ、いつ見ても痺れますね。

2018年に放映されたアニメを見て以来原作を持っておきたいな~と思っていたのですが、ようやく買いました。

「中学浪人」という珍しいステータスを持っている主人公・一ノ瀬花名と、その愉快な友達によるゆったりとした高校生活が描かれています(6巻現在で高校1年文化祭直前と言えばそのゆったりさが伝わると思います)。

前述した通り花名ちゃんの周りには愉快な人間が多い……のですが、そんな周りの人間もそれなりの秘密を抱えながら生きているんですね。就職浪人でアパートの大家をやってる従姉妹・志温ちゃん、大学受験を失敗して以来半ば引きこもり状態になってしまった上の階の住人・大会(ひろえ)さん、ここでは深くは語りませんが、友達のたまて・栄依子・冠にもそれなりの秘密や抱えてる事情が透けて見えてきます。

そんな薄暗い影を宿しながらも、生きていく登場人物が醸し出す空気感がこの作品の魅力なんじゃないかなあと思っています。1巻step10の花名ちゃんの誕生日回なんかはその極地だと思ってます。アニメ版は更に丁寧に描かれてるからそちらも是非。

「しあわせが、少しずつ積み重なってる。」「しあわせは、ゆっくりはじまる。」といったキャッチコピーはまさにこの作品を表現しきってると思います。

あーでも榎並先生と栄依子ちゃんの絡みだけ別漫画の空気感になるのは何とかならんかなあ……。

 

 

・三都慎司/ダレカノセカイ

ダレカノセカイ(1) (アフタヌーンコミックス)

ダレカノセカイ(1) (アフタヌーンコミックス)

 

Twitterでこれを見かけて読むことを決意しました。作者のあとがきとか読むのが大好きな人間なので、こういうの見ると心が震えるんですよね。

この作品の魅力は圧倒的な書き込み、それに尽きます。アシスタント無し、背景まですべて一人で書ききったというそれは、思わず息を飲む迫力。

ただストーリーはどうなんだろうなあ……ザ・セカイ系のそれなんですけど、自分がこういった話にあまり慣れていないせいか、階段を三段トバしながら駆け上がるような展開には少し違和感がありました。もうちょっとこのテのジャンルに詳しくなってから読み返したいな。

 

 

・伊瀬勝良&横田卓馬/すべての人類を破壊する。それらは再生できない。

電車内広告でやたらと見かけたので購入。MTGをテーマにした漫画ということでカードゲーマーの血が騒ぎました。

舞台は1998年~ということで当時流行っていたモノ・コトが作中で取り上げられているのが特徴です。勿論MTGも当時のカードを中心に描かれています。ノスタルジーを刺激されますねえ。まあ自分はその頃赤ん坊だったんですけど……。

ただ飽くまでMTG要素はタッチ(カードゲーム用語)に過ぎません。主軸はラブコメに置かれてるなあと感じました。逆に考えるとMTG要素が加わっていることでラブコメの進みが遅い気がするのがムムムな要素。MTGもっと詳しかったら面白かったかもなあ。

ただ最新の3巻、ラブコメにもMTG的にも面白い要素が見え始めたのでもーちょい継続して読んでみようと思います。

 

 

ウダノゾミ/田中くんはいつもけだるげ

田中くんはいつもけだるげ (13)(完) (ガンガンコミックスONLINE)
 

いよいよ完結してしまった……。出来る限りなんにもしたくない「田中くん」がその他愉快な友達たちに振り回される今作も13巻でいよいよ完結。……ん?似たようなあらすじスロウスタートのとこでも書いたな?

劇的なドラマは起こらない。だるいし。でもちょっとした出来事を目いっぱい楽しんでる、彼らの姿が眩しく羨ましく見えるのが今作品の良い所。あわよくばそのクラスメイトになりてえもん。

気になる田中くんと白石さんの関係に関しては、今作品らしい締め方だなあと感服しました。「この作品はこうじゃなきゃなあ」って。

 

 

椿いづみ/月刊少女野崎くん

月刊少女野崎くん(11) (ガンガンコミックスONLINE)

月刊少女野崎くん(11) (ガンガンコミックスONLINE)

 

ガンガンオンライン繋がりで。アニメ放映時から細々とファンやってます。

もはや登場人物の恋愛感情すらギャグ要素にしてぶっこんでくる、というなかなか秀逸なギャグマンガのこの作品。なんならもう「絶対くっつかないんだろうなあ」と思いながら読んでるもん。もちろんギャグのキレそのものもかなり好みです。

この作品の地味に凄いと思っているところは「メインキャラの兄弟を増やしながら話の幅を広げていく」って構成ですね。書き手側からすると、兄弟ならではのネタを用意できる・ポッと出でも既存キャラとの絡みを作りやすい。読者側からしても後手キャラではあるけど登場時インパクトがあり、かつ見た目で認識しやすい(覚えやすい)でいいことずくめだなあって。スモールワールドにしていくからこそ「こここうなってたの!?」って繋がるので、ギャグのインパクトも強いんですよね~。

 

 

・HERO&萩原ダイスケ/ホリミヤ

ホリミヤ(14) (Gファンタジーコミックス)

ホリミヤ(14) (Gファンタジーコミックス)

 

HERO原作の4コマ「堀さんと宮村くん」 を萩原ダイスケ氏が(not4コマに)コミカライズした今作。漫画のコミカライズってなんだよ。

「堀さんと宮村くん」を高校時代読んでたので、こちらも「完結したら買おうかな~」とか思ってたんですけど、そもそも「堀さんと宮村くん おまけ」って原作が続いてるんだから完結するわけないんだよな~って腹くくって買いました。

一般的なラブコメはだいたい、付き合うまでをメイン・告白シーンをクライマックスに据えがちですが、この作品は付き合ってからを主眼に描かれています。堀さんと宮村くんが付き合うの4巻だし。なんなら1巻から付き合ってるようなもんだし。会長とレミも付き合ってるし。

とは言え、その他登場人物は付き合いそうで付き合わなかったり、片思いに焦がれてたり~と王道ラブコメ要素を交えてたりしてます。好みの推しコンビが見付かるのがこの作品の良い所ではないでしょうか。僕はちゃらんぽらんのムードメーカーでありながら、家では妹想いの井浦が好きです(コンビじゃねえ)。

4コマではなくなったことでキャラがビビッドに描かれるようになったので裏表紙のキャッチコピー通り「青春、超微炭酸系!」な作品だけど、心がずきんと痛むようなシーン(宮村の過去とか喧嘩シーンとかね)の薄暗さは原作HERO先生の絵柄・4コマ表現の方が良かったな~とも思ったり。気になった方はどっちも読んでくれよな。

 

 

宮原るり/僕らはみんな河合荘

僕らはみんな河合荘(1) (ヤングキングコミックス)

僕らはみんな河合荘(1) (ヤングキングコミックス)

 

去年買った中で万人に勧められる漫画No.1。

いや「今更かよ」って言われるのは承知の上!アニメは見たけど最後どうなったか知らないな~と思ったのが買ったきっかけでした。

高校から一人暮らしをすることになった主人公・宇佐が入居したアパート河合荘には、1つ年上の文学少女河合律も住んでいて……!?といったまあある意味お約束な展開ですが、そんな河合荘にはおおよそ手本にならないダメ大人が住んでるんだよな……。

表情が硬くて心も硬い律に対して、あれやこれやと真摯に距離を縮めようとする宇佐の存在がとにかく眩しいです。ただラブコメ一辺倒じゃなくて、遊びにマジになったり下ネタが飛び交うという、同居人のダメ大人たちの存在が良いアクセントになっています。そんなダメ大人たちも、それなりに前に進んでたり楽しそうに生きてるからこそ、ラブコメにありがちな「甘く酸っぱい」だけではなくしっかり笑顔になれる、と言った点も併合した良い作品だと感じました。

あとこの作品負けヒロインが居ないんだよな~!!!読後感最高!!!ラブコメの負けヒロインに過剰に感情移入しがちなタイプなので、その点も個人的には良いポイントです。

 

 

阿部共実/月曜日の友達

月曜日の友達 (1) (ビッグコミックス)

月曜日の友達 (1) (ビッグコミックス)

 

人を選びはするけど是非勧めたい漫画No.1。

読むきっかけになったのはこれ。

amazarashiのファンなので(とはいえ1年遅いが)。

中学1年生。小学6年間の続き、ではなく「中学生」としてくくられる新しい1年。

あどけなさが残る女子水谷と、「変な奴」と噂されている女の子のような見た目の男子月野。そんな二人が月曜日の夜、学校で出会うところから物語は始まります。

この作品の魅力は漫画という体系をとった限りなく文学に近い作品、であることに尽きるでしょう。ちょっとこれだけで言いくるめるには無理がありますね。

この作品は漫画ならではのオノマトペ(=擬音)の書き文字がほぼ使われていません。その分フキダシの台詞が非常に多く描かれています。文字数が「銀魂」とか「さよなら絶望先生」ってくらい。水谷が見て感じた風景。感情。葛藤。それらが全て台詞になって綴られているのです。オノマトペが無いのは恐らくそれを読ませるためでしょう。

どこかズレてて悩んでいて、特別になりたくて。真っ直ぐで、でも痛々しい。子供だから考えたって解決しやしないのに、思春期特有の、言葉が滾々と湧き出るあの感じ。

それらを漫画でありながら文学的に描いたこの作品は、唯一無二の作品です。

「人を選ぶ」とした理由は、そもそも中学時代が順風満帆だった人間には流石に刺さらないかなあと感じたからです。あと現役中学生が読んだら明らかに歪むと思う。

逆に中学時代歪んでた人間はマストで読むべき。あの頃の真っ直ぐさと痛さは、間違いなく胸を打つはずです。

 

 

ここまで紹介おわり!ここからちょっと余談をします。

2019、買った漫画の冊数40冊ちょいなんですけど、これだけでもう置き場所に困ってるんですよね。この時点で「電子書籍にするか……?」とも疑い始めましたが、中古漫画も結構買っているのでなんとも言えないラインでした。

この事実に気付くまでは。

太陽の塔(2) (モーニング KC)

太陽の塔(2) (モーニング KC)

 

私の人生を狂わせた男・森見登美彦先生の処女作「太陽の塔」のコミカライズなのですが、これもまた「完結したら買い揃えよ~」とか思ってたら3巻発売時にはもう2巻の在庫が無かった。なんなんだ。責任者は何処か。こうして私の手元には哀れにも「太陽の塔(1)」と「太陽の塔(3)」のみが残されているのだ。まあ取り寄せればいいんですけど。

ただKindleなら買える。値段も適正、それも即日読める。良いことしかない。そもそも紙で買っても手放すとき大変だ。コレクター根性が働かない限りもう全部Kindleにしよう。そう決めた瞬間でした。

本当はスロウスタートなんかは中古で買う予定だったんですけど、そもそも中古市場に出回ってないし、あってもほぼほぼ値段変わんないしで新品を買ったんですよね。これこそKindleにすべきでした。あときららコミックスはデカいからその点考えてもKindle版アド。

あとは「ワールドトリガー」とか買い揃えようかな~って考えてたんですけどこれも間違いなくKindleの方が良さそうですね。今でさえ中古在庫少ないのにアニメまた始まったら凄いことになりそうなので。

まあでも読書をiPod Touch/iPhone8でやるのは味気ないからKindle用のタブレットを買うところからはじめなきゃいけないのは難点だよなあ。

【Newモデル】Fire HD 10 タブレット ブラック (10インチHDディスプレイ) 32GB
 

ということでこれが値引き販売されるのを待とうと思います(直近のセールはサイバーマンデーセール、また近い内に値引きが来ると期待してます)。タブレット音ゲーする為だけにiPadにするには出費が痛すぎるので、Fire端末をPrimeVideo/Kindle専用機(Google Play使えるように改造する術もあるらしい)にして使い倒すのがお得そう。

 

 

ということで今回の記事はここまで。文量はいつもより少ないはずなのに漫画読み返してたら書く時間かかってしまいました……。

次の記事は恐らく「RAGE Shadowverse 2020 Spring」のレポートだと思います。何卒。

それではまた。ユグでした!